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2024.10.31
猫の便秘は対策できる?腸の動きをサポートするレトルトをペット栄養管理士がご紹介します
実は多い、猫の便秘。「ウンチ出てないなぁ…」と心配している方も多いのではないでしょうか。
便秘が続くと人間と同じようにさまざまな影響が出る可能性があるので、早めに対策していきたいですよね。
今回は、猫の便秘の原因とその対策、そして便秘対策として有用な腸の動きをサポートするためのおすすめのキャットフードをご紹介します。
ペット栄養管理士の資格を持つスタッフが、ピックアップしたフードの特徴と効果的な与え方についても解説します。
これからの猫たちの健康維持にぜひお役立てください。
意外と多い?猫の便秘
猫の便秘は、意外と多いお悩み。ペット保険を事業としている企業が公開しているデータでは、猫が動物病院を受診する理由の第2位が消化器系のトラブルとなっています。その中には軟便、下痢と合わせて便秘も含まれています。
また、頑固な便秘は腸の動きそのものを低下させてしまう"腸閉塞"にもつながりますが、この腸閉塞は高額の治療費がかかる病気のひとつとしても紹介されています。腸閉塞になってしまった猫では、全身麻酔をしたうえでの開腹手術が必要となるケースも多く、入院や長期にわたる通院が待っているというケースも少なくないのです。
腸閉塞のような重篤なケースになってしまわないように。そして、毎日よく食べて健康的なウンチがスムーズに出るように。日々の暮らしの中でできる工夫を取り入れていくことが何よりも大切です。
もともと、猫はグルーミングなどを通して自分の毛を飲み込んでしまい、消化器系の中で絡まってしまうヘアボールができやすいこともあります。
また、近年では猫の完全室内飼育が徹底されている家庭が多くなっていることからも、運動量が低下して便秘になりやすい傾向がみられるようですので、「猫は便秘になりやすい」という意識をもって食事選びや普段の暮らしでの対策を行っていきましょう。
猫の便秘の原因と対策について
猫たちの便秘が引き起こされる原因は一つではありません。また、複数の原因が重なることで便秘に結び付いていることも少なくありません。
猫の便秘が起こる原因として、代表的なものをご紹介します。
■腸内環境の乱れ
便秘の原因として代表的なものとしては腸内環境の乱れがあります。
猫の腸内には無数の微生物が暮らしていて、それぞれがバランスを保って暮らしています。この腸内細菌たちのバランスが崩れ、特定の菌だけが増えてしまったり、逆に減ってしまうなどで腸の運動が低下したり、消化吸収に時間がかかることで、腸の中に便が留まる時間が長くなり、便秘につながることがあります。
腸内環境は、食べ物の変化などによっても影響を受けます。特に腸内細菌たちのうち、嬉しい働きをしてくれる有用菌たちは水溶性食物繊維を餌として繁殖します。この水溶性食物繊維が不足すると、有用菌が減ってしまい腸内環境の乱れにつながることがあります。
また、食事だけではなく抗生物質などの薬の影響を受けて一部の腸内細菌の数が減り、腸内環境が乱れることも。
■運動不足、加齢によるもの
運動不足や加齢によって、ウンチをするために必要な筋肉が衰えてしまうこともあります。特にハイシニア猫の場合は、寝ている時間が多くなり、全身の筋力が低下します。運動ができるようであれば、適度に遊びなどを取り入れたりするのも便秘の予防に効果的です。
■ストレスによるもの
家族が増えたり、引っ越し、トイレを変えたなどの急な環境の変化によって猫がストレスを感じて便秘になることもあります。
猫が安心してウンチができるようなトイレでない場合も、トイレに行かなくなり便秘になるケースもあるので、トイレの周辺の環境をチェックするのも大切です。
動物にとって、ウンチをしている間というのはとても無防備になり、危険を感じる瞬間のようですので、猫がリラックスできる環境を意識してみてください。
■水分不足によるもの
猫が十分に水分を摂取できていない場合、ウンチが固くなりがちです。
猫の水飲み場は十分に設置されているか、清潔な水を飲めているかを確認し、必要であればウェットフードを取り入れるなどして、自然な形で水分摂取量を増やす工夫を取り入れてみるのもいいですね。
水分量が多いスープやゴートミルクをオヤツとして与えてみるのもオススメです。
■誤飲やヘアボールによるもの
猫がオモチャなどを誤飲してしまったり、毛玉を上手く排出できずに腸の中で固まってしまうこともあります。これらの場合は、動物病院で適切な処置が必要になります。
猫が誤飲する可能性があるオモチャは使わないといった意識を持つほか、ヘアボールの予防として定期的なブラッシングをするといったことが予防になります。
猫の便秘対策にオススメしたいキャットフードピックアップ
猫に多い便秘の対策としてオススメの理由をペット栄養管理士がご紹介いたします。
また、それぞれどんな使い方が効果的かもまとめていますので、猫の食事スタイルや好みに合わせて選んでみてくださいね。
★とろっとシリーズ
tamaのとろっとシリーズは、猫の食事スタイルに合わせて舐めとりやすい独特のとろみをつけたスープタイプのウェットフード。とろみがついていることで、水分補給以外にも、健康的なお通じや、食べこぼし、早食い防止などにもつながります。
このとろみは、食物繊維を豊富に含むこんにゃく由来のマンナンを使用することで実現したものです。
マンナンは、水溶性食物繊維のひとつです。水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになることで腸内環境を整え、水分を含んだまま腸まで届くため、腸内環境を整えながら、水分不足でカチカチ便になりやすい猫の健康的な排便もサポートしてくれる、便秘対策の心強い味方!
日頃の食事から腸内環境を整え、水分補給をしていきたい…。そんな猫にぴったりのアイテムです。
■ !こんな子にオススメ!
・便秘とまではいかなくても、ウンチが固くスムーズに出ない
・便秘だけでなく下痢にもなりやすい
・飲水量が少なく、おしっこトラブルも心配
迷ったら全種入りセットがオススメ
★ボナペティ 総合栄養食ウェットフード
総合栄養食の基準を満たしたバランス型ウェットフード
たくさんの猫たちにご愛用いただいている、tamaのボナペティシリーズ。ボナペティといえば、ドライフードというイメージを持っている方も多いかもしれませんが、ウェットフードもご用意しています。
ボナペティのウェットフードということで、猫にとっての必須栄養素をバランスよく含んでおり、総合栄養食の基準もしっかりクリア。ウェットフードだけでもしっかりと必要な栄養素を摂ることができるので、食にこだわりが強い猫にもぴったり。
また、ボナペティのウェットフードでは腸の健康維持が猫の健康のベースという考えから、おなかの健康維持に役立つ成分をしっかり強化。
健康的なウンチ習慣を意識して、善玉菌のエサになる《フラクトオリゴ糖(プレバイオティクス)》や、健康的な排便をサポートする《食物繊維》を強化しています。
■ !こんな子にオススメ!
・食にこだわりが強く、ドライよりウェットフード派
・シニアや口内炎、歯周病などの悩みがあり柔らかいものを与えたい
・栄養バランスが整ったものを与えつつ、便秘対策を始めたい
こちらもアソートセットございます
★消化器ケア療法食
お腹の調子がすぐれないとき、治療の一環として与えることがあるのが消化器ケア療法食です。tamaでも消化器ケアの療法食をお取り扱いしています。
基本的には動物病院で獣医さんの指導に従って与えるもので、便秘状態が続いていたりするときには選択肢になります。腸内環境を整えたり、消化器系への負担が大きくならないように調整されていることが多いです。
消化器ケアの療法食は消化器系トラブル全般に配慮したもので、便秘に特化しているものはあまり多くないようです。
療法食を治療の一環として与えている場合は、獣医さんからの許可が出るまでは続けた方が無難です。
■ !こんな子にオススメ!
・動物病院で食事療法食を与えるように指導されている
・現在便秘や消化器系トラブルの治療中
おわりに
便秘は猫にとって深刻な健康問題となることがありますが、早期の対策と適切なケアで対策することができます。
今回ご紹介したキャットフードや生活習慣の見直しを通じて、便秘を予防したり、便秘気味になっていることに気が付いたら早めの対策を始めましょう。
できることはたくさんあります。猫の健康を守るために、日々の食事や運動、ストレス管理に気を配り、健康的な生活をサポートしてあげてください。