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2024.06.27

猫はなぜ食べムラがあるの?原因を知って対策をしてみよう

猫はなぜ食べムラがあるの?原因を知って対策をしてみよう

猫は人間と同じように、食べ物の好き嫌いがあります。
実際、tamaのコンサルティングサービスに寄せられるご相談の中にも、「猫が好き嫌いをして困っている」というお声が多くあります。
やっぱり猫は気まぐれだから、仕方がない…と思っている方も多いかもしれませんね。

しかし、猫の好き嫌いは単なる気まぐれではなく、はっきりとした原因があるケースも少なくありません。
その理由を理解して対策すれば、理不尽な猫の好き嫌いがなくなる可能性があります。
猫の健康や幸せにも影響する食事の問題を解決するヒントとして、猫の好き嫌いの原因と対策について改めてご紹介します。

もっと美味しいものが出て来る!と知っている

一般的に、猫は好き嫌いが激しく偏食になりがちな動物だと言われています。確かにそのような面はありますが、偏食になってしまう理由は子猫の時期に人間がどのような食事の与え方をしたかにも原因があると考えられています。

子猫の時期、好きなもの、喜ぶものばかりを出してもらっていた猫は偏食になりやすい傾向にあります。偏食やワガママは人間が作っている、ということもできますね。
食事のサイクルが決まっていない時期や、フードを変えた時など、「これ、好きなやつじゃない」という態度で、猫が食べないそぶりを見せることがあるかもしれません。
そんな時、焦っていつものフードを出したり、オヤツを与えたりしてご機嫌を取って食べてもらおうとしていませんか?
「気に入らないものが出たらちょっと待てば美味しいものが出て来る」と理解してしまうと、好きなもの以外は口を付けない猫に育ってしまうというわけです。

 

■ ワガママ?理由がある?見極め方

このような場合は我慢して、15分ほどしても食べないようならいったん下げ、しばらく時間を空けてから、同じものを再び与えてみてください。
この間、猫のおねだり攻撃があるかもしれませんが、ぐっと我慢。
猫もいずれ根負けして、食べるようになる場合も。
それでも頑固に食べようとしない場合は、単なるワガママではなく、何かしらの理由があるかもしれません。

体調不良のサインかも

ある日突然猫の元気がなくなり、まったく食事に口をつけなくなった場合には、消化器系や口内のトラブル、慢性腎臓病などが原因になっている可能性もあります。
食欲不振はさまざまな原因で発生するため、病気の特定にはつながりませんが、徐々に食事の量が減っていったり、食べない以外にもぐったりしているなどの症状が見られる場合は、重篤な病気が進行している可能性も。
食事に向かう素振りは見せるものの、ニオイをかぐだけでフードを食べなかったり、よだれを垂らしているような状況が続いている猫は、口腔内に何らかのトラブルを抱えているかもしれません。

上記のように、体調や行動の以上と共に食欲不振の症状が見られたら、動物病院へ連れて行き診察を受けてください。

 

■ 体調不良の猫の注意点

病気の可能性が疑われるサインが見られるようであれば、動物病院で「どれくらいの期間」「どんな症状が出ているか」「健康的な時の食事の量」を伝えて、診察を受けましょう。

また、1歳以上の肥満気味の猫が24時間絶食状態に陥っている場合には、肝機能障害などの重篤な病気にかかっている可能性があります。
猫が急激に衰弱してしまいかねないため、獣医と相談の上で適切な治療を受けてください。

環境の変化にも要注意!

猫は、環境の変化によりストレスを感じやすいデリケートな生き物です。
そのため、引越しをした直後や知らない人が訪ねてきたとき、あるいは、部屋の模様替えをしただけでも急に食事を取らなくなることがあります。

ただし、いずれの場合でも、新しい環境に慣れるに従い、自然と食欲が戻ってくる可能性が高いです。
普段と環境が変わった際には、意識的にコミュニケーションを増やし、猫を安心させてあげましょう。

猫だけが分かる、微妙な変化が…?

猫の食べムラや好き嫌いを化学的に証明しようと研究している科学者もいるようです。

イギリスで猫の味覚をDNAで解析している研究グループによると、猫の仲間は甘みを感じる「Tas1r2」という遺伝子が上手く機能していないことが判明したとか。
一方でうま味を感じる遺伝子は人間などと同じように働いているということです。

甘みは炭水化物に含まれる糖を検知した結果感じるものなので、肉食動物の猫科の動物にはあまり重要な栄養素ではなく、タンパク質に含まれるアミノ酸由来のうま味の方が重視されていたということになります。
猫にとっては、炭水化物が多い食事よりも、タンパク質たっぷりのお肉の方が栄養源として有意義ということです。

さて、さまざまな味覚を感じられる人間とは違い、アミノ酸に特化している猫は、アミノ酸の変化による味の変化に対して、非常に敏感だとも考えられています。

例えば、同じフードでもリニューアルなどによって微妙に原材料に含まれるタンパク質の量などが変化したり、開封後時間が経ったフードはタンパク質や脂質が変質して食べなくなることがあります。こういった反応も、私たちよりも敏感にアミノ酸の微妙な量の変化を感じ取って「美味しくない」と主張しているのかもしれません。

■ 「違いが分かる猫」への対策

ある時から猫の食いつきが悪くなった、というお声をいただくことがありますが、味の変化に敏感な猫たちに対しては、フレッシュな状態のフードをあげるのがベスト。
ドライフードであれば、だいたい猫が1カ月で食べきる量の袋を購入するのがオススメですが、それでも途中で食べなくなってしまう…という場合は、小分けパックをお試しください。
tamaのボナペティシリーズでは、50gの小分けパックで使いやすい箱入りの商品もご用意しております。

おわりに

今回は猫の好き嫌いや食べムラについて、代表的な原因として考えられるものについてご紹介いたしました。
猫の食欲が落ち込んだり、好き嫌いをするようになる原因にはさまざまなものが考えられます。中には、原因が一つではなく複数だった…というケースもあるかもしれません。
猫の食欲に影響する要素としては、「フードの鮮度」「食事の温度(人肌程度がベスト)」「運動量」「食事の間隔」「ストレス」などがあると考えられています。
猫が好き嫌いをしたり、食べムラが出てしまうのはある意味で猫という動物の本能によるものであり、一筋縄ではいかない問題でもあります。
猫がなかなか食べてくれない、という場合でもまずは猫の体調をチェックして、変化がないかを見守りながら、上手く付き合っていければ良いですね。