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2020.09.03
デンタルケアにも役に立つ?猫の歯の不思議と豆知識《cat academy》
私たちと一緒に暮らす猫。毎日見ていても飽きないくらい、全身の至るところが可愛らしく、魅力的ですよね。まるで私たちを魅了するために生まれてきたような生き物、猫。ですが、そんな猫の体のパーツひとつひとつを見てみると「あれ?」と気になることはありませんか?
「なんでこんな形なんだろう?」「これはなんのためについてるの?」など、猫の身体にまつわるちょっとした謎(にゃぞ)について調査してみました。
今回取り上げる謎(にゃぞ)は「猫の歯」についてです。
第1の謎(にゃぞ)猫の歯の形にはそれぞれ意味ある。
小さな肉食獣である猫には、どのような歯が生えているのでしょうか?まずは猫の歯の種類と本数についてご紹介します。
猫の歯は成猫であれば、通常の場合全部で30本あります。
切歯・門歯(上下3本ずつ)…最も手前にある、前歯にあたる小さな鋭い歯。獲物の被毛や羽毛をむしったりするときに使われます。
犬歯(上下2本ずつ)…鋭く長い歯。猫が獲物を捕らえるときに突き立てて動きを封じたり、引き裂く際に使われる歯。
臼歯(上が4本、下が3本)…いわゆる奥歯にあたる部分の歯。猫の奥歯は食べ物をすりつぶすためではなく、肉を噛み切るために発達しています。
猫の歯は獲物を捕らえ、その肉を食べることに非常に適した形になっています。とくに臼歯にはその特色がよく出ていて、人間の臼歯は穀物などをすりつぶすために上部が平らになっていて、上下の歯がぴったりと噛み合うようになっています。
しかし、猫の臼歯は鋭く刃物のような形をしていて、下の歯に上の歯が被さるようにハサミのような構造をしています。この構造によって、猫は肉などを噛み切って飲み込みやすい大きさにした肉を飲み込んでいるのです。
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猫の様子を観察していると、これらの歯を上手く使っていることが分かります。
ドライフードを食べる時には、顔を傾けながら食べていることがあります。これは粒を臼歯に運び噛み切るためにしている行動です。
それからおもちゃなどで遊ぶときにも、獲物に見立てたおもちゃに犬歯で噛みつき、前足で押さえつけてから顔を傾けて臼歯などで引き裂くようにちぎるようなしぐさを見せます。
家で暮らす猫も歯を上手く使って生活しているんですね。
第2の謎(にゃぞ)猫の歯磨きのコツってあるの?
猫には人間のような虫歯はありませんが、歯垢や歯石がついてしまったり、そこから歯周病を引き起こしてしまうなどのトラブルが起きることがあります。
とくに歯周病は、進行すると心臓などの負担にもなるといわれていて、いつまでも元気で健康的に過ごしてもらうためには注意したいポイントです。
猫のデンタルケアのアイテムもいろいろな種類がありますので、取り入れてケアを始めてみるのもいいと思います。
猫のデンタルケアを行う際に、知っておきたいのが歯周病や歯石が起きやすい場所があるということ。それは、猫の奥歯にあたる臼歯と呼ばれる部分。中でも猫の歯の中で最も大きな第3前臼歯と呼ばれる歯は、周囲に唾液を分泌する唾液腺が集まっています。
唾液にはカルシウムやリン酸というミネラル類が含まれていて、それが食べ残しの歯垢と結びつき、リン酸カルシウム結晶となってしまうことで歯石が作られるといわれています。
また、奥歯はデンタルケアをする際にも細かく手入れをしにくいこともあり、食べ残しがついたままになりやすく、どうしても歯石ができやすい傾向にあります。人間に比べて猫は唾液や口内pHがアルカリ性で、このことも、より歯石ができやすい要因といわれています。
猫のデンタルケアを、歯周病や歯石の予防のために行うのであれば、猫の奥歯に注目してケアを行ってみるのがいいかもしれませんね。
オススメデンタルケアアイテム
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おわりに
猫の歯には、猫たちが肉食獣として生きてきた歴史がよく表れています。改めて観察してみると、猫の歯は人間の歯と比べて小さく、とてもかわいらしい形をしています。
小さくてかわいい猫の歯も、人間の歯と同様に一度永久歯に生え変わってからは、新しく生えてくることはありません。その名の通り、永久に大切にしていく必要がある猫の歯。
もちろん、トラブルや加齢などによって猫が歯を失ってしまうこともあります。その時は、失ってしまった歯がどんな働きをしていた歯なのかを改めてチェックすれば、適した食事選びなどにも役立つかもしれません。
猫の歯の使い方と、お手入れのコツを踏まえて毎日の暮らしに役立てていただけると嬉しいです。