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2020.05.07

LIDってどんなもの?どんな猫にオススメなのか調べてみた。[#調査隊レポート]

LIDってどんなもの?どんな猫にオススメなのか調べてみた。[#調査隊レポート]

皆さま、猫の毎日の食事であるキャットフードを選ぶときにはどんな基準で選んでいますか?猫の好み、原材料の種類、製造国や栄養バランスなど、色々な基準があると思います。

でも、無視できないのは「安全性」という観点ですよね。tamaでお取り扱いしている商品たちは、いずれも独自の視点とバイヤーたちの厳しい目で安全性についてもチェックをした上で、信頼できるものだけを選んでいます。しかし、インターネットが発達している今、「○○ってあまり良くないらしい」とか「あれはやめたほうがいいよ」など、心配になってしまうような情報が飛び交っていて混乱してしまうことも少なくないですよね。

そこで猫の健康を願うスタッフが皆さまに代わって、さまざまなキャットフードの原材料や製造方法について調べてみるシリーズ。

今回扱うのは「LID」と表記されているキャットフードについてです。それでは、調査隊のレポートを猫と一緒にどうぞご覧ください。

キャットフードに書いてある、LIDってどういう意味?

キャットフードを選んでいるとき、「LID」と書かれているものを見かけたことはないでしょうか?この表記は、Limited Ingredient Dietsという言葉の略称です。日本語訳すると、Limited=制限された Ingredient=成分 Diets=食事、栄養 となり、日本語では「原材料限定食」なんて呼ばれていたりします。

では、LIDのキャットフードでは、どのように原材料を限定しているのでしょうか?
この背景には、食物アレルギーの仕組みが関係します。
アレルギーは、アレルゲンとなるタンパク質を摂取することで発生します。つまり、アレルゲンとなるタンパク質を含む食品を摂取しないことで症状を抑えることが可能です。
食物アレルギーではアレルゲンとなる食品を特定する際に「除去法」と呼ばれる方法をとることが多いです。これは、アレルギーの原因として疑われる食品を順番に取り除いていくことで、アレルゲンを特定する方法です。
この方法ではアレルゲンとなっている食品を特定するのに時間がかかってしまうだけではなく、様々な原材料を使用しているキャットフードを与えているとアレルゲンを一つに絞ることがとても難しいという側面があります。このことから、食物アレルギーのアレルゲンを特定するのはとても根気のいる作業になるのだそうです。

そこで登場したのがLID。
アレルゲンになりうるのはタンパク質のみというアレルギーの特性を逆手に取り、タンパク質の種類を限りなく減らしてシンプルなレシピのキャットフードを与えることで、食べられるタンパク質を特定できるように作られています。

DOG's TALK

猫の食物アレルギーは下痢、皮膚の赤みやかゆみとして現れることが多いようです。人間とは違い、動物の食物アレルギーは激しい症状が出ることはあまりない、と言われています。ただ、同じタンパク質源のキャットフードを続けていてこれらの症状がみられるときに食物アレルギーが疑われるケースが多いようです。
ただ、これらの症状があるからと言って食物アレルギーが原因だとは限らないのが難しいところなのです。

LIDのキャットフードはどんな使い方がオススメなの?

タンパク源の種類と数が限定されているLIDのキャットフード。どんな猫にどのように使うのがオススメなのでしょうか?

◆食物アレルギーが分かっている猫に

まず、食物アレルギーが分かっている猫には、アレルギーの症状が起きるのを防ぐために使うことができます。
例えば、一般的にキャットフードに使用されることが多いチキンのタンパク質源にアレルギー反応が出る猫であれば、鳥系の原材料を使っていないキャットフードを選ぶと安心ですね。

◆食物アレルギーの可能性がある猫に
また、「アレルギーがあるようだけれど何がアレルゲンになっているかが分からない」という猫にもオススメです。タンパク源が限られていれば、症状が出てた場合使われているタンパク質がアレルゲンと特定できるので、次にキャットフードを選ぶ際にも役に立ちます。


◆食物アレルギーがない猫にも
食物アレルギーの症状がない猫にも、LIDのキャットフードを食べさせるメリットがあります。それは、食物アレルギーの予防です。
食物アレルギーは、同じタンパク質源を継続して摂取することでも起こりやすくなるといわれています。ずっとチキンのキャットフードを食べて健康的に過ごしていた猫でも、ある時からアレルギーの症状がみられるようになることもあるようです。
その際は、チキン(鳥系)を使用していないフードに切り替えることで症状を抑えることが可能である場合がよくあります。

おわりに

アレルギーの症状が出ているけれど、その原因になっている原材料を特定できていないとき、「いったい何を食べさせたらいいの?」「ずっと療法食を食べさせなくてはいけないの?」と不安に感じてう方も多いと思います。そんな時、LIDのキャットフードが猫の食事の助けになるかもしれません。

アレルギーがない猫にとっても、少し珍しいタンパク質源を使ったキャットフードとして楽しんでもらうことができます。いろいろなキャットフードを楽しんでもらいながら、体調管理にも役立てていただけると嬉しいです。

■ LIDのキャットフードについてのポイントまとめ

・LIDとはLimited Ingredient Diets(原材料限定食)の略称
・タンパク質源を限定している
・アレルギーの症状が出ている猫のアレルゲンの特定に役立つ
・アレルギーが出ていない猫にもアレルギー予防として使える

LIDのキャットフードのご紹介