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2020.04.16

猫に必須の栄養素(必須アミノ酸)タウリンは肉食獣の証!

猫に必須の栄養素(必須アミノ酸)タウリンは肉食獣の証!

タンパク質を構成する成分であるアミノ酸。その中で、体内で合成することができないため、食事から摂取する必要があるアミノ酸のことを「必須アミノ酸」といいます。
必須アミノ酸はすべての必須アミノ酸がバランスよく摂取される必要があり、どれかひとつが欠けてしまうと、もっとも量が少ないアミノ酸に準じた量しか体内で使うことができない「アミノ酸の桶の理論」と呼ばれる法則があります。(詳細はこちらから:良質なタンパク質って?アミノ酸スコアからタンパク質を考える)そのため、すべてのアミノ酸をバランスよく摂取することが健康維持には大切というわけです。

本日は、必須アミノ酸の中から、犬や人間では必須ではないのに、猫にとっては必須であるタウリンについてご紹介します。

■ 猫の必須アミノ酸について

猫の必須アミノ酸は11種類、犬では10種類といわれています。それは、タウリンが「アミノ酸」に分類されているからなのですが、厳密にいうとタウリンはアミノ酸ではありません。このことについても、ゴローとランラン先生が触れていますので、不思議な成分「タウリン」についての研究レポートをご一読いただければと思います。

猫にとってタウリンってどんな栄養素なの?

猫の体の中では、タウリンはどのように使われているのでしょうか?

タウリンは、細胞を健康的な状態で保つ作用があるといわれています。心臓や肺、肝臓、脳、骨髄などの生命維持にとても大切な器官に豊富に含まれている成分で、それぞれの部位で重要な役割を持っています。

特に肝臓では消化液の一種である胆汁酸の分泌を促して、消化やエネルギー代謝をサポートする働きがあるといわれています。
人間用の栄養ドリンクなどで「タウリン〇〇g配合!」と表記されているものがありますが、これはタウリンが肝臓の働きをサポートして食べ物の消化やエネルギー代謝を促進し、速やかに食べ物をエネルギーに還元すると考えられているからなのだそうです。
また、肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれ、非常に再生能力が高いといわれていますが、それは肝細胞をタウリンが保護し、再生を促しているからなのだそう。肝臓の働きとタウリンには、とっても深い関係があるんですね。

また、視力や心臓などの循環器系の健康維持にも必須の栄養素として知られています。
キャットフードや猫の栄養についての研究が進んでいなかった頃は、猫の必須栄養素としてタウリンは知られていなかったので、タウリンが欠乏してしまう猫が非常に多かったのだそうです。
現在では、総合栄養食タイプのキャットフードではタウリンはきちんと基準(AAFCOでは、ドライフード:0.1g以上、ウェットフード:0.2g以上)が設けられています

DOG's TALK

ランラン先生

ランラン先生

猫にとっての必須アミノ酸の1つにタウリンは含まれていますが、厳密にはタウリンは「含硫アミノ酸様化合物」とされていて、タウリンはアミノ酸ではありません。

ゴロ―

ゴロ―

どういうことでありますか!?ボクちんさっぱりであります!

ランラン先生

ランラン先生

アミノ酸は結合してタンパク質を構成することができますが、タウリンはタンパク質を作ることができないんです。また、アミノ酸としての条件がほかにもいくつかあるんですが、それに合致していないので厳密にはアミノ酸には含まれないんだそうですよ。ちょっと変わり者のアミノ酸の仲間、くらいに思っておけばいいと思います。

ゴロ―

ゴロ―

なるほどでありますね。タウリンにはタウリンなりの理由があるでありますね、きっと。

なぜ猫にはタウリンが必須栄養素なの?

猫にとってタウリンが必須といわれているのには、猫の体の構造に理由があります。まず、犬や人間では体内でタウリンを別のアミノ酸から合成する酵素が備わっています。しかし、猫にはその酵素がほかの動物と比較して少ないのだそうです。
これって、いったいなぜなのでしょうか?

その答えは、猫は本来の意味で純粋な肉食動物だからです。
猫が野生で食べている食事は、自分の手で捕まえた動物が中心ですよね。新鮮で、とれたての生肉を食べていたのです。
新鮮な肉類(魚も)にはタウリンが含まれています。また、猫は獲物を丸ごと食べるので、獲物の肝臓や骨髄などタウリンが集まっている部位もそのまま食べていました。ネズミなどの小さな動物であっても、しっかりと必要な部位を食べることで猫にとっては必要な栄養を補うことができていたんですね。
だから、猫は体の中にタウリンを合成する酵素を持たずに進化したといわれています。

また、狩りで食事を獲るしかない野生の猫が新鮮な肉類を食べていた、ということも大切で、タウリンは加熱などによって失われてしまう特徴があります。そのため、野生の猫たちは新鮮な肉を食べる必要があったのです。
※ちなみに、ドライフードのレシピはタウリンの損失まで考えて配合バランスが設計されています。

現在でも、時間が経ってしまったごはんを食べない猫もいますが、もしかすると野生の猫の習性を色濃く受け継いでいるのかもしれません。
猫が肉食動物として暮らしてきたからこそ、今でもタウリンが必要な猫たち。猫が今までたどってきた歴史があってこそ、必須の栄養の一つなんですね。

DOG's TALK

ムー

ムー

人間や犬はタウリンを作ることができるみたいだけれど、これはどうしてなのかしら?

ランラン先生

ランラン先生

それはやはり食事の内容の違いが大きいでしょうね。人間は様々な食材からたくさんの栄養を摂取することができますからね。犬は人間と一緒に暮らすようになって、食事内容も大きく変わったことも影響しているかもしれません。
また、人間の食事をそのまま与えたり、ドッグフードを猫に長期間与えることで猫がタウリン不足になることもあるので、注意してくださいね。

タウリンの補給が必要な猫ってどんな猫?

基本的には、総合栄養食タイプのキャットフードを食べている猫たちには、タウリンの欠乏症は起こらないと考えられます。しかし、シニア猫や子猫は加齢や個体差などによってドライフードに配合されたタウリンを15%~20%しか吸収できない、とも言われています。

簡単にではありますが、タウリンの摂取がオススメの猫たちについてまとめてみました。

・心臓トラブルがある猫
・シニア猫など、肝臓の機能が落ちてきた猫
・食が細く、体力をつけさせたい猫
・アレルギーなどの理由で手作り食を与えている猫


tamaでも猫たちのためのタウリンを補給できるサプリメントをお取り扱いしています。食欲が落ち込みやすい猫やシニア猫のお守りとして、日ごろからできる健康のためのサプリメントを活用してみるのもオススメです。

※摂取後の不要なタウリンは尿中に排出されるので、体内に過剰にタウリンが残ることはなく、副作用がない安全な成分であると言われています。
※タウリンが不足すると危険な状態に陥ることもあるので、摂取量の上限を気にするよりは、いつでもしっかりと摂取できるように配慮したい成分です。

手頃にタウリン補給を始めるなら。

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●原材料
ビール酵母  タウリン

●保証分析値
粗タンパク質 40%  粗脂肪 3%  粗繊維 20%  粗灰分 6%  水分 8%以下 タウリン30%以上含有
○代謝カロリー 394kcal /100g

●原産国:日本

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おわりに

タウリンについては、まだまだ分かっていないことも多く、研究が進められている最中の物質でもあります。猫たちにとっては必須の栄養素。
猫たちの食欲の低下や心臓に関するトラブルが気になる猫にも、意識して与えてみるのもいいですね。
タウリンを与えるようになってから、猫がちょっと元気になった、というお声もあります。猫の健康的な暮らしのために、役立ててみてはいかがでしょうか。