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- 猫研究所
2024.12.12
猫にとって留守番はストレス?猫の習性と最新研究から考えてみる
「猫と暮らしているけど、留守番をお願いするときはいつも心配…」そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。猫だけを家に残すと不安になったり、寂しい思いをさせてしまっているのではないかと、気が気ではない…というお声も。
そこで、家族が出かけた後の猫の過ごし方について調査を行った最新研究についてご紹介。もしかすると、ちょっと意外な結果かも?
また、猫の習性や行動特性に基づいた留守番中の過ごし方についてもご紹介。猫も家族も留守番がストレスにならないよう、快適に過ごすための具体的なチェックポイントについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
猫は留守番時間が長くなるとストレスを感じる?最新研究
本来、単独行動をとる動物である猫。野生では孤独に生き、獲物を狩る優れたハンターでもあります。そのため、猫は留守番をしてもあまりストレスを感じないと考えられています。この仮説を裏付けるような調査がスウェーデンで行われました。
ずばり、時間が異なる留守番中、留守番後に猫の行動に変化がみられるのか、調べたのだそうです。
まず、家族みんなが30分間不在にする場合と4時間不在にする場合の2パターンを比較したそうです。
自宅に3台のカメラを玄関と猫のお気に入りの場所に設置し、外出前(5分間)、外出中(30分または4時間)、帰宅後(5分間)の猫とご家族の様子を撮影し、分析しました。
その結果、分かったことは……猫の行動や様子に大きな違いはない!ということ。そう、30分と4時間程度では留守番の時間の長さは猫に影響を与えないという結果だったのです。(もっと長い時間の留守番だと変化があるかもしれませんが)
留守番の時間の間、猫は基本的に気ままに過ごしていて、お気に入りの場所で寝ていることがほとんど。ストレスを強く感じているようなそぶりも見られなかったそうです。
しかし、4時間外出してから戻った時の方が、30分間の外出よりも、より多く喉をならしたり、ストレッチをする傾向にあるのだそう。「これって、帰ってきてくれてうれしい!って言ってるってこと?」と考えてしまいそうですが、そうとも限らないそうで…。
というのも、4時間家を空けていた家族の方がより積極的に猫に話しかけたり、コミュニケーションをとる傾向があったからなのだとか。そう、猫と離れて寂しい思いをするのは猫以上に人間の方。
とはいえ、やっぱりこちらが話しかけたり構ったりすることで、猫とのコミュニケーションが活発になることには変わりはありません。帰宅後はたっぷり猫とコミュニケーションをとることは、やはり大切と言えそうです。
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ゴロー
ボクちんたちも留守番することが多いでありますが、ムーちゃんやナナちゃんもいるので寂しいとは思うことはあんまりないでありますね。
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ランラン先生
たしかに、多頭飼育と単独飼育でも猫の感じ方は大きく変わりそうですよね。
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ムー
まあ、心細いって感じるようなことはないわね。家族が帰ってこなくて心配になることはあるけど…帰ってきたらたくさんご褒美をもらうから許してあげてるわ。
猫も家族も快適な留守番タイムを過ごすために
■猫に留守番させるとき、ケージは使うべき?
思わぬ事故や脱走のことを考えると、猫をケージに入れてお留守番させたいと考える方もいるかと思います。普段からケージで過ごす時間がある程度長い子なら、その方が落ち着いたりすることもあると思いますし、基本的には問題ありません。
しかし、普段フリーで室内で過ごしている子にとっては、ケージや柵の中は自由に動き回ることができず、強いストレスになることも。
ただし、家にお迎えしたばかりの猫や、同居猫、一緒に留守番することになるほかの動物と折り合いが悪い場合はケージの中のほうが良い場合もあります。
まだまだ判断力が低く、何をするか分からない子猫もケージのほうが安全ということも。
猫のために特定の部屋にいてもらうという方法もあると思います。その場合はトイレや水飲み場などの基本的な設備は揃えておくことが大切。
猫の中にはとても賢く、器用な子もいます。
自力でドアを開けてしまう子もいますので、必要であればドアストッパーなどを使用してドアを猫が突破できないようにするなどの工夫も検討してください。
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王子
僕が子猫のころは、ケージで過ごしていたのだ。何をするか分からないからって言われていたのだ。不本意なのだ。
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ランラン先生
まあ、網戸をはがしたりしていたそうですからね…。若い猫や子猫はやっぱりトラブル予防のために、ある程度はケージで過ごさせた方が安心かもしれませんね。
■暖房機器のチョイスは注意が必要
寒い時期に活用する暖房機器には様々な種類がありますが、猫と一緒に暮らしていく上であまり適さないものもあります。たとえば、ガスや電気、石油を使ったストーブです。
猫が飛び乗ってやけどをしてしまったりするほか、毛が放熱部に入り込んで火事の原因になることも考えられます。
また、好きな猫も多いというこたつも、局所的に熱くなるものなので、やけどをしてしまったり、長時間入っていることで熱中症のような状態になってしまうこともあるのだとか。猫が留守番をするときはこたつのスイッチをオフにするようにしましょう。
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ナナ
こたつなんかがあると、その中で寝ちゃいそうになるの~。お出かけの前にスイッチをオフにすること忘れないでほしいな~。
■戸締りは必ず確認を
猫に留守番をしてもらう時、必ずチェックしたいのが窓やドアの戸締りです。風通しのために網戸にしておく、ということもあると思いますが、脱走防止のためにロックをかけられるようならロックを、開ける窓はできれば猫が簡単にたどり着けない位置にしておくなどの工夫をしてください。
事例として多いのがベランダに続くドアや窓などが少しだけ開いていて、猫が自分でこじ開けて外に出てしまうケース。猫は意外と力が強く、ドアをこじ開けてしまうだけではなく、網戸を破ってしまったというケースもあるそうです。
また、台風などで雷が光、音が響くなどしてパニックになってしまった猫が網戸を破って脱走してしまったという事例もあるそうですので、神経質な猫、雷などが苦手な猫に留守番をさせる時には天気予報などもチェックしておいた方が安心ですね。
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ムー
たしかに、知らない音とか地震が急に来たらパニックになっちゃう可能性もあるわね。びっくりし過ぎて脱走…なんて事故もあるそうだから、戸締りは必ずチェックしておいてね。
猫に留守番してもらうときのその他のチェックポイント
■猫は家の中を移動する生き物
猫にとって快適な室温は、約20℃~25℃前後といわれています。
これは一年を通して共通ですので、この温度にどれくらい室温、気温が近いかをベースにエアコンなどを使用するかどうかを判断してみてはいかがでしょうか。
ただし、猫によって暑がりな猫、寒がりな猫、といった個体差があります。一見するとフワフワで温かそうに見える長毛の猫であっても、寒がりな子もいますし、短毛の猫でも暑がりな猫というものもいますので、うちの子の様子を見て快適そうに過ごしている環境に近づけてあげるのがベストです。
猫は自分にとって快適な場所を探すのがとても上手な生き物で、今いる場所が暑いと感じたら涼しい場所へ、寒いと感じたら暖かい場所へと自分で移動していきます。
そのため、ある程度室内で自由に過ごせるような猫であれば、家の中でも温度差を意図的に作っておくと、その時の気分や気温に合わせて移動ができるので猫も過ごしやすいようです。
ただし、高齢、怪我、病気などで自力で移動することが難しい猫の場合は室温を一定にしておくことが大切です。猫の体調を観察しつつ、適温を探してみてください。
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ゴロー
昼間は日が出ているから、窓際で日向ぼっこ。夕方以降は温かいベッドやソファで過ごす…そういう過ごし方をしている猫さんは多いでありますねえ。
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ナナ
分かる~。あたちも気ままにその時その時一番快適な場所でウトウトするのが一番幸せ~♪
■飲み水、トイレもチェックを
猫が留守番しやすい環境を意識する時、水飲み場やトイレへのアクセスにも注意が必要。
とくに注意してほしいのがトイレの環境です。猫はキレイ好きな生き物ですから、使用済のトイレはキレイになるまで使いたくない!という子もいます。そうなると家族が帰るまでトイレが使えない…という状況になりかねません。
留守番中のことを考えると、複数のトイレが使える状態になっていることがベストです。
それから、普段から猫が良く過ごしている場所の近くに水飲み場を増やすこともオススメです。複数の水飲み場があれば、どちらかの水が汚れてしまっても大丈夫。
飲水量を十分にすることで、猫のオシッコの回数や量が減るのを防ぎ、膀胱炎などのオシッコトラブルの予防にもつながります。
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ランラン先生
やはり留守番する前には普段から使う場所の環境が快適な状態になっているかのチェックは忘れずにお願いしますね。
おわりに
猫の留守番は、多くの家族にとって心配の種。
「寂しい思いをしているんじゃないか」「ストレスを感じているんじゃないか」と不安になる気持ちも分かります。しかし、最新の研究結果によると、猫は思ったよりも留守番に強いようです。
猫はもともと単独で生活する動物なので、ある程度の時間、上手に一人で過ごす術を身に着けています。
もちろん、年齢や猫の性格、家族との関係性によって、留守番に対する感じ方は異なりますが、適切な環境を用意してあげれば、安心して留守番を任せて良いと言えそうです。
猫に留守番してもらう際に注意するべきポイントはしっかりと確認して、安全を確保できるようにする努力は忘れず、適度にお出かけを楽しんでみても良いと思います。