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2023.02.23
キャットフードは添加物だらけ?"添加物"について正しく知ろう[猫研究所]
猫の毎日の食事であるキャットフード。一体どんな材料から作られているのか、気になって調べてみると…「添加物」と書いてある!なんだかちょっと体に悪そう…と心配になったことはないでしょうか。
インターネット上の噂では、「〇〇のキャットフードは添加物だらけ」という言葉を見かけることも。
でも、そもそもキャットフードの「添加物」ってどんなもの?何の目的で使用されているの?
今回はtamaの優秀なスタッフ猫たちが、そんなキャットフードの添加物について調査したようです。
キャットフードは添加物だらけ?
「キャットフードには添加物が使われている」…と聞くとなんだか怖く感じる方もいると思います。それは、「添加物」が何のために使用される、どんなものなのかが分かりにくいから…という側面もあるのではないでしょうか。
添加物は正式には『食品添加物』といい、キャットフード・人間用の食品問わず"食品の製造過程で栄養バランスの調整、または食品の加工や保存の目的で食品に添加、混和などの方法によって使用するもの"、と定義されます。
以前は、化学的な方法で作られた合成添加物だけが食品添加物とされていたのですが、現在では「天然」、「合成」の区別なく食品添加物として表記されており、またキャットフードのパッケージにどのようなものを使用しているのかを表記する義務があります。
キャットフードや人間の食べ物(加工品)は、いずれもさまざまな材料を組み合わせて作られています。
例)豆腐を作る際に使用する「にがり」、梅干しの色を鮮やかにしたり防腐・抗菌する「赤シソ」、ビールのろ過に使用する「活性炭」
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ランラン先生
添加物は以前、化学的に合成されたものだけを指していた時期があったので、そのせいで悪い印象を持つ方が多いのかもしれません。
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ムー
でも今では天然由来のものでも、「食品添加物」に含まれるのね。
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ゴロー
食品添加物はどんな目的で使用されるのでありますか?
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ランラン先生
では、次にキャットフードに食品添加物が使用される理由を見ていきましょう。
食品添加物について知ろう
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料、食品の製造過程で必要な増粘安定剤や粘結剤など、食品の保存・加工の目的で使用されるものです。
キャットフードにおいては、以下の目的がほとんどです。
■キャットフードに使用される食品添加物の目的
・総合栄養食にするため
・品質を安定させるため
・カビや酸化による劣化を防ぐため
・食感や形状を一定にするため
・キャットフードの見た目、嗜好性を上げるため
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ランラン先生
tamaでは、キャットフードの見た目、嗜好性を上げるために添加物を使用しているフードは取り扱いを行っていません。そのため、このケースの解説は省略します。
理由1栄養基準を満たすため
キャットフードの分類のひとつに「総合栄養食」があります。
これは1日あたりで猫が必要とする栄養をすべてバランスよく含んでいるフードで、適切な量の総合栄養食と水を与えれば必須栄養素を補うことができる…という優れもの。
現在、猫用ドライフードタイプのほとんどが総合栄養食だといわれています。
そんな総合栄養食を名乗るためには、AAFCO(アーフコ)やFEDIAF(フェディアフ)などが定めた栄養基準を満たしていることが必須のルールとなっています。
キャットフードにはさまざまな原材料が使われていますが、この栄養基準を満たすためには材料そのものが持っている栄養成分だけでは不十分なことも多く、ビタミンやミネラルといった成分を添加して栄養バランスを整えています。
たとえ、ヒューマングレードのキャットフードやオーガニックキャットフードであっても同様です。
現時点での技術では、総合栄養食のバランスを実現するためには、どうしてもビタミンミネラルの添加は必要なのです。
機能性をプラスするために使用される抽出成分も添加物のひとつになります。
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ムー
将来的には、製造技術が発展して、添加物を使用しなくても総合栄養食が作れるようになるかもしれないわね。
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ランラン先生
そうなったら嬉しいですね。tamaの猫研究所は科学者の皆さんを応援しています!
理由2カビや酸化による劣化を防ぐため
キャットフードに使用される添加物には、フードの保存性を高めるために添加されるものがあります。これを「保存料」と呼んだりします。
キャットフードに含まれる脂質の酸化を抑えるために使用される酸化防止剤や、菌の繁殖を抑える防腐剤がそれにあたります。
かつては保存料として化学的な成分が使用され、猫の健康を損なうケースも多くありました。
それらの反省を活かし、プレミアムキャットフードの場合は、主に自然界に存在している成分などを使って保存性を高めています。
(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、アスコルビン酸、クエン酸など)
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ゴロー
保存料が使用されないと、どうなってしまうでありますか?
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ランラン先生
キャットフードの脂質が酸化して、風味が落ちたり毒性のある成分が発生するほか、カビや雑菌が繁殖してしまい、それを食べることで体調を崩す可能性があります。
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ゴロー
ひええ!ごはんといえば、幸せな時間なのにそりゃないであります!
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ランラン先生
そうですよね。ですから、保存性を高めることは質の良い原材料を使うのと同じように大切なんです。猫の健康に影響しないことが証明されている成分を使用し、安全なキャットフードを届けられるように努力するメーカーも多くなりました。
理由3食感や形状を一定にするため
ウェットフードでは、食感を滑らかにして嗜好性を高めたり、成分や形状を安定させるために食品添加物が使用されることもあります。
とろみをつけたり、水分が多い食品を固めるなどの目的で使用される添加物には、カラギーナンやグアーガムといったものがあります。これらは海藻や植物の樹液などに由来するものが多いようです。
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ランラン先生
とはいえ、ものによっては柔らかかったり固くなってしまったり…どうしても自然由来のものだとばらつきが出てしまうこともあるようです。
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ムー
材料のお肉や魚だって一定じゃないものね。大きいものも、小さいものも、脂肪が多いものも少ないものもあるわ。
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ゴロー
そう考えると、ある程度のばらつきは仕方ないであります。ボクちんは美味しければなんでもオッケーであります!
安全なキャットフードとは
これまで、食品添加物を中心にご紹介してきましたが、結局「安全なキャットフード」ってどんなものなのでしょうか?
色々な考え方があると思います。
どんなに栄養バランスや使用されている原材料が素晴らしいキャットフードであっても、全く食べてくれないようであれば、本末転倒になってしまいます。
食べてくれるけれど、栄養バランスが偏っている場合や、保存しているうちに酸化が進んだり、カビが生えてしまうようなフードも「安全」とは呼べないと思います。
猫が美味しく食べてくれて、しっかりと必要な栄養を摂取することができること、そして安全性が担保されていること。
これらのほかにも、キャットフードを評価する基準は色々あると思いますが、「食べてくれる」「栄養」「安全性の担保」この3つのバランスも大切になってくるのではないでしょうか。
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ゴロー
キャットフード選びで迷ったり困ったときは、tamaのコンサルティングサービスに聞いてみるといいそうであります。
ボクちんたち猫には電話の操作は難しいでありますから、家族が質問してみてほしいであります!
おわりに
今回は、キャットフードに使用される添加物、食品添加物についてご紹介いたしました。
以前は化学的に合成された成分だけだった添加物ですが、最近では天然由来のものも「食品添加物」と呼ばれるようになるなど、変化が起こっています。
情報のアップデートをしていき、皆様から頼られるような、そんな存在として、これからもtamaは駆け抜けてまいります。ちょっと気になること、面白いキャットフードに関する最新情報も逃さずお届けしますのでお楽しみに。