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- 猫研究所
2020.02.13
猫がぐったりと元気がないときは要注意?猫の病気のサインを見分ける方法
普段は元気な猫が突然ぐったりした様子でいると、なんだか不安になりますよね。猫はとても我慢強い動物で、自分の体調の悪さを隠そうとする習性があります。そのため、猫がぐったりと元気がないときは、もしかすると病気のサインかもしれません。
今回は、猫の元気がないときに考えられる原因や、チェックすべきポイントについてご紹介します。
猫がぐったりと元気がないときの原因
猫の元気がないときに考えられる原因は、大きく分けて4つあります。
■気温
猫は暑さにも寒さにも弱い動物です。被毛の長さや年齢にもよりますが、一般的に猫の適温は25度前後といわれています。真冬など、適温以下の気温の時期は体に余計な負担がかからないよう、猫はじっとして体力を温存することがあります。
真夏の場合には少しでも涼しい場所を探してそこでじっとしていることが多くなります。特に暑い日は脱水症状などが出ないよう、水分が十分にとれるように配慮してあげることが大切です。
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ゴロー
ボクちんたちが過ごす部屋は適温でお願いしたいであります!
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ランラン先生
寒い時期だと、温かい部屋で過ごしていた猫がふらっと寒い廊下に出たりもしますが、猫にとっては「ちょっと暑いかも」と感じたのかもしれませんね。人間よりも床に近い場所で過ごしている猫は、気温の感じ方が少し違うといわれています。
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ゴロー
部屋の中でも暖かい場所と涼しい場所があったりするでありますから、ある程度は自由に移動できるようにしてもらえると嬉しいであります。
■ストレス
猫の中には、環境の変化に敏感に反応してしまい、ささいなことでもストレスに感じる猫もいます。
来客、工事の音などの騒音、引越し、他の動物の出現など、普段と違うことが起こるとそのストレスで食欲が低下したり、1カ所でうずくまったまま動かなくなったりすることがあります。
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ムー
分かるわ。ムーも繊細で可憐だから、ちょっとのことでも気になっちゃうの。お客さんが来ると安心できなくて、申し訳ないけどベッドの下なんかに隠れちゃうわ。時間が経つと落ち着いてくるけど…。
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ランラン先生
これは猫の性格にもよるところがあると思いますが、警戒心が強いタイプの猫は一定数います。無理に慣れさせようとすると、かえってストレスを溜め込ませますので、温かく見守ってもらうのが一番ですね。
■ケガ
猫がじっとして動かない場合、体のどこかにケガをしている可能性があります。爪が途中で折れたり抜けたりしていることや、高い場所からの着地に失敗してねんざや骨折をしているケースもあるため注意が必要です。
もちろん、じっとしているだけではなく、痛みを感じる場所を舐め続けたり、気にするようになったり、様々な変化が見られるようになります。それらのサインを見逃さずにしたいですね。
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ナナ
あたちもずっと「走り回ったりしないおとなしい子」だって思われてたみたいだけど、本当は足が痛かったのよね~。
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ランラン先生
痛みや違和感から運動量が低下してしまったり、活発でなくなっている場合、治療を行うことで改善されることもあります。また、生まれつき関節が弱いなどの傾向がある場合もありますので、注意深く観察してくださいね。
■病気
1~3まで当てはまらない場合は、猫の体の中で何か問題が起きているのかもしれません。猫が内臓系の病気にかかると、初期症状として食欲不振をはじめ、発熱、下痢、嘔吐などの症状が出ることがあり、それらを抑えるためにじっと動かなくなるケースがあります。普段から活発な性格の猫や、子猫がおとなしくなってしまったりした場合には、様子を注意深く観察することが大切です。ぐったりしている以外にも体調や行動に異変が見られた場合は、可能な範囲で記録し、動物病院を受診して相談してみましょう。
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ランラン先生
猫は痛みや違和感などがあってもなかなか見えにくいので、早い段階で変化に気が付くことがとても大切です。また、普段活発な猫が「元気がない」と気付くことが出来るのは、猫の様子を良く知っている家族だけです。普段の行動とどのように違うのか、どんな時に違和感を感じるのかを説明できるようにしておくと、動物病院を受診した際に助けになるかもしれません。
猫の元気がないときに確認すべきポイントとは?
猫は病気になると、体にさまざまなサインが出るようになります。
室内の温度が一定で、環境の変化などもなく、突然元気がなくなり普段と様子が違うと感じるようなら、病気にかかっている可能性があります。
「最近、猫に元気がないな…」と感じはじめたら、まずは以下の4つのポイントをチェックしてみてください。元気がないだけでなく、普段と異なる点が多いようであれば、すぐにかかりつけの動物病院へ相談するようにしましょう。
■【ポイント1】食欲の有無
人間と同様に、猫も体調が悪いときには食欲が落ちやすくなります。食べる量やスピードなど、普段と異なる点はないか、まずは食欲についてしっかりとチェックすることが大切です。
また、水だけ大量に飲んでいる場合は腎臓疾患などの可能性もあるため、どれだけ水を飲んでいるか、食欲と併せて飲水量もチェックするようにしましょう。
■【ポイント2】排せつの様子
便の回数や形状、尿の回数や量、色なども重要なチェックポイントです。
元気がなくなった時期に下痢や軟便が続いていたり、反対に排便のスタイルをするのに排せつができず便秘状態になっていたり、多尿や尿の色がいつもと異なる場合は、胃腸や大腸、泌尿器系の病気にかかっている可能性があります。
また、被毛がパサついたり、毛並みが悪くなるなどの変化が見られることもあります。
■【ポイント3】痛みの有無
猫は体のどこかに痛みがある場合でも、鳴いたり苦しいという様子を見せたりせず、じっと我慢することが多い動物です。そのため、元気がないと感じたら、猫を抱っこして頭部から尾の先まで全身を優しくマッサージするように触り、腫れやしこり、傷などがないかを入念にチェックするようにしましょう。
もし腫れなどがなくても痛みを伴う場所がある場合、その部分や周辺を触ると普段以上に嫌がったり鳴いたりするため、観察しながら確認することが大切です。
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ランラン先生
もちろん、普段とは違う反応を見せるということは、そこに痛みや違和感があるということですので、必要以上に触れたりすることは避けてくださいね。猫が家族に触れられることそのものを嫌がるようになったり、さらにストレスを与えることになりかねません。できれば私たち猫も家族である人間とは仲良く過ごしたいと思っています。だから、嫌がるようなそぶりを見せたときはその箇所にはなるべく触れず、負担をかけずに動物病院に連れて行ってください。
■【ポイント4】呼吸状態
呼吸を苦しそうにしていないか、口を開けたままの状態になっていないか、ヒューヒュー、ゼーゼーなどの音は聞こえないかなど、普段の呼吸との違いはないかどうか、呼吸状態をチェックするようにしましょう。
また、鼻水やせき、くしゃみなどの症状がある場合は風邪のほか、アレルギーや呼吸器系疾患にかかっている可能性があるため注意が必要です。
おわりに
今回は、猫の元気がないときに考えられる原因や、チェックすべきポイントについてご紹介しました。
猫の元気がない場合、体力温存のためだったり、ストレスによる疲れによるものだったりすることもあるため、全てにおいて病気が関わっているとはいえません。
しかし、活力が普段と明らかに違うということは、猫のメンタルまたは体内で何かしらの変化が置きているというサインであることは明らかです。そのサインを見逃さず、適切に対処することが病気の早期発見にもつながるため、日頃から猫の毎日の習慣や生活リズムを把握するように心掛けましょう。
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