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2023.11.22
冬の猫のお留守番、注意すべきことは?温度管理と暖房器具にご注意
気温がぐっと下がり、寒くなってくると猫だけを残して家を出る時「大丈夫かしら?」と心配になることも。
猫はもともと単独行動する生き物なので、成長し自立心を持つようになれば、留守番そのものに対しては納得してくれる子が多いといわれています。
でも、寒さ厳しい冬は別。寒くて震えていないか、体調を崩してしまわないか…気になるという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、冬の間に猫に留守番をしてもらう時に知っておくと安心できる情報をまとめてみました。
寒くなってもずっと元気で過ごしてもらうために、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
猫にとっての適温は20~25℃前後
猫にとっての適温は、約20℃~25℃前後といわれています。人間にとっても過ごしやすい室温とだいたい一緒ですね。
この温度は一年を通してあまり変わらず、一定の温度をキープできれば理想的…なのですが、四季のある日本では難しいですよね。でも、大丈夫。猫は快適な場所を探すのがとても上手な生き物です。
寒いと感じたら暖かい日なたやベッドへ、暑くなったら風通しの良い場所や日陰へと自分のタイミングで移動しながら過ごしています。
だから、冬場は室温の管理そのものにはあまり神経質になりすぎる必要はなく、安全に猫が室温が違う部屋同士を行き来できるようにしておきましょう。
それに、猫によって適切な気温にもばらつきがあります。暑がりな子、寒がりな子もいて、個体差があります。
冬の留守番では、猫にエアコンは不要って本当?
猫がどれほど寒さに強いか、そして気温にもよると思います。
先ほどご紹介した通り、猫にとっての適温は20~25℃ですが、必ずこの範囲内でないと体調を崩してしまうという訳ではありません。
比較的寒さに強いタイプ(大柄、長毛、寒冷地原産)の特長を持つ猫なら、多少の寒さは自分の被毛でしのぐことができるとされています。このタイプは、メインクーンやラグドール、ノルウェージャンフォレストキャットなどが代表的。
この場合は、相当な寒さの中でもエアコンをつけるのではなく、ホットカーペットなどでも十分快適に過ごすことができるようです。
もちろん、中にはこういったタイプの猫でも寒さが苦手な子がいますので、その場合はエアコンが必要かもしれません。
また、複数の部屋がある家の場合、猫は家の中を動き回りながら過ごしますので、冬の留守番ではエアコンは1つの部屋でついていれば問題ありません。
猫にとっては室温が違う部屋が複数ある方が、自分に合った温度を時間帯ごとに使い分けができて快適に感じるようです。
とくに寒さに注意が必要なのが無毛の猫や子猫、シニア猫です。
これらの猫は体温調節があまり得意ではありません。基本的に過ごす部屋では適温に近い温度設定にした暖房をオンにしておくようにしてください。それに加えて暖かい素材でできたベッドやホットカーペットがあると安心です。
留守番中の猫の安全な寒さ対策のために
■使用する暖房器具について
猫に留守番してもらう時、使用するなら注意が必要な暖房機器があります。たとえば、ガスや電気、石油を使ったストーブ、ハロゲンヒーターなどです。
猫が温かい場所を求めて、飛び乗ってやけどをしてしまったりするほか、毛が内部に入り込んで出火の原因になるリスクも。ストーブを使うなら、見守る家族がいる時にするのがベストです。
また、猫だけでこたつを使わせるのも要注意。
局所的に熱くなるものなので、気が付かないうちにやけどをしてしまったり、長時間入っていることで熱中症のような状態になってしまう可能性が。
猫だけで留守番をさせるなら、つけっぱなしにせず、こたつのスイッチをオフにするのがオススメです。中に入っているだけでも猫にとっては十分快適です。
■ 猫の留守番にオススメの暖房機器は?
安全面、使いやすさを考慮した猫の留守番中に使うのがオススメの暖房機器は以下のものになります。
・ホットカーペット(ペットヒーター含む)
・オイルヒーター
・エアコン
長時間留守にするときは、タイマーを設定して日が暮れて寒くなってくる頃にスイッチを入れるなどすれば、猫も快適に過ごせそうです。
■トイレ、飲み水について
寒い時期、猫の健康に関して意識したいのが、猫のトイレの回数です。猫の中には、寒くなるとトイレに行く回数が減る子が一定数います。
トイレに行く回数が減ると、膀胱内の尿が濃くなり膀胱炎などのトラブルに繋がりやすくなります。
この背景にはいくつかの原因が考えられます。
トイレの周辺が寒くて、猫がトイレに行きたがらなくなること。そして飲水量が減ってしまうことが代表的な理由。いずれも寒さが一因です。
そこで、寒い時期は猫のお気に入りの暖かい場所の近くにトイレを増やしたり、トイレの周辺を暖かくするなどの工夫が必要です。
飲み水を置いておく場所も暖かい部屋の中に増やしたり、飲み水そのものをぬるま湯にするなどの工夫も効果的です
おわりに
寒い時期に猫にお留守番をしてもらう時の注意点についてまとめてご紹介いたしました。寒いと感じるのは猫も同じです。
ちょっと意外かもしれませんが、猫が適温と感じる温度は人間も過ごしやすい温度と言われていますので、家族が「寒いな」と感じたら暖房器具を使う、くらいの意識でも問題なさそうです。
家族が見守ることができない留守中の事故を防ぐためにも、使用する暖房器具の種類などには注意が必要です。また、寒い時期に増える傾向がある膀胱炎などが気になる場合は、トイレと水飲み場の配置にも気を配るのがオススメです。