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2023.03.16

春は猫のストレスに注意?この時期注意したい猫との暮らしのポイントまとめ

春は猫のストレスに注意?この時期注意したい猫との暮らしのポイントまとめ

少し前から、インターネット上でたびたび見かけるようになった言葉に「猫の春ストレス」というものがあります。
猫に関することとあらば、調べてみることもtamaスタッフの大切な仕事のひとつ。一体どんなものなんだろう?と調べてみると…本当か嘘かちょっと判断が難しい情報もあり、混乱してしまいそうなことが書いてありました。
「猫と暮らしているとこっちの方が気になるなぁ」とか「このことって忘れがちだけど大切!」と感じることもあったので、猫と一緒に暮らすスタッフが真剣に考えてみた『tamaが考える"春に気を付けたい"猫との暮らしのポイント』をご紹介いたします。

「そういえば…」と気になっていた方はぜひ参考にしてみてくださいね。

猫が春に気を付けるべきなのは「春ストレス」って本当?

「猫の春ストレス」という言葉がSNS上で見られるようになってきました。
たしかに、猫は繊細な一面も持っている生き物です。私たちが思いもしないことにもストレスを感じているのかも…?と心配になってしまいますよね。
いくつかのサイトでは、以下のようなものが「春ストレス」として紹介されていました。

【猫の春ストレス】
・環境の変化
・寒暖差
・猫の発情期
・花粉症などのアレルゲンのピーク

たしかに、環境の変化は猫にとって大きなストレスとなります。
一方で寒暖差に関しては、室内で暮らす猫が多くなっている現在では、そこまで大きな問題にはならないような気もします。
それから、猫の発情期に関しては、この時期は注目すべきポイントのひとつ。スタッフ猫の中にも、この時期になるとストレスを感じているように見える子もいます。

花粉症などのアレルゲンのピークについて。
人間にとっては、2~3月頃が花粉症のピークで最もつらいシーズンですが、猫も杉やヒノキの花粉症が多いのかというと……ちょっと疑問が残ります。それに、花粉症自体は春特有のものではなく、夏や秋にピークを迎える花粉症もあります。
また、猫のアレルギーに関しては季節に関係なく1年を通して気を付けている、という方が多いように思いますから、この時期特有のものとは言いにくいように思います。
季節的な要因の話をすると、暖かくなってきた今、活動が活発になり始めるのがダニやノミ、蚊といった害虫たち。猫をお庭などの外で遊ばせている家庭では、こちらの対策も忘れずにしておきたいですね。

改めて見てみると、この時期猫の健康維持のために気を付けたいことはストレスだけに偏っているわけではないように思います。

これらのことを踏まえて、tamaが考える"春に気を付けたい"猫の気になるポイントをまとめてみました。


【tamaが考える"春に気を付けたい"猫との暮らしのポイント】
・引っ越し、家族の増減など環境の変化
・猫の発情期
・ノミ、ダニなどの寄生虫

今回は、これらのポイントについてご紹介します。

春に多くなる猫のストレスの原因 その1引っ越し、家族の増減など環境の変化

日本の会社や学校は4月始まりのところが多いため、春は入学、卒業、入社、転勤など生活の節目が重なりやすい時期。当然、家族の引っ越しなども春に行われることが比較的多くなります。

猫はそもそも、環境の変化がとても苦手な動物。慣れ親しんだ家から、見ず知らずの場所へ引っ越すと強いストレスを感じることも少なくありません。
引っ越してから数日、長いと数週間は落ち着かず、食事やトイレの回数が減ってしまったり、場合によっては特発性膀胱炎や軟便、脱毛などの形でストレスが出てしまう子、ときにはパニック状態に陥って狂暴化する子もいます。

また、引っ越しではなくても、家族の増減があるのもこの時期。就職を機に、一緒に暮らしていた息子さん、娘さんが独立してしまったり、お父さんが転勤になったりして、親しい人がいなくなってしまったことで、猫が落ち込んでしまうこともあるようです。

それ以外では、新しい家族として赤ちゃんがやってきたり、犬や猫を迎えた場合も猫は強いストレスを感じる傾向にあります。猫によっては、新しい家族を受け入れるのに数年かかるケースもあります。

引っ越し、家族の増減はいずれも猫にとって大きなストレスになる可能性があります。引っ越しを機に新しい猫を迎え入れよう、と考える方もいるかもしれませんが、猫にとっての引っ越しや家族の増減によるストレスの大きさを考えると、猫という生き物の特性上、慎重に判断したほうが良いかもしれませんね。

春に多くなる猫のストレスの原因 その2猫の発情期

最近では、外で暮らす野良猫さんたちにも、去勢手術を実施する自治体が増えてきています。しかし、猫が多く暮らしてい地域などでは、春になると不妊・去勢手術を受けていない猫たちの恋のシーズンがやってきます。
発情期の猫は独特の大きな鳴き声を上げたり、オス猫同士の喧嘩の声などが頻繁に聞こえてくるようになります。夜中に突然猫の大声が聞こえてきて、びっくりした経験がある方も多いのでないでしょうか。
そして、こういった物音に驚くのは猫も同じ。去勢・避妊手術を受けている猫であっても、これらの音に敏感に反応してストレスを感じる子も少なくありません。
周囲で起こっている恋模様が気になってしまう子、おびえてしまう子、反応は様々ですが繊細な性格の猫の場合は慎重に見守ってあげてください。

それから、皆さまの家で暮らす猫が避妊・去勢手術をしていない場合、脱走の可能性がぐっと上がるのもこの時期です。外から聞こえてくる猫の声や、発情した猫のニオイなどに興奮して、外へ飛び出してしまうケースもあるようです。
窓の外から猫にしかわからない異性のフェロモンが入ってきて、そのせいで興奮してしまい、暴れてしまう子もいるようです。子猫であっても反応することもあるので、まだ小さいからといって油断はできません。

春はいつも以上に戸締りに気を付けて、猫が何かの弾みで外に出てしまうようなことがないように、注意してあげてくださいね。
万が一、脱走してしまった時のことを考えると、猫の情報を登録できるマイクロチップの装着を考えるのも一つの対策になるかもしれません。

春に多くなる猫のストレスの原因 その3ノミ、ダニなどの寄生虫

暖かくなってくる春先は、厄介な存在たちが目を覚まし、活動を始める時期でもあります。それは、ノミやダニなどの寄生虫たち。
完全室内飼育の家庭も多くなっていますから、以前ほどノミやダニが付いている子は多くないとも言われますが、油断は大敵。ちょっとだけだから、というつもりで庭に出した際に虫がついてしまった、というケースや一緒に暮らしている犬から移ってしまった…ということが出てくるのもこの時期。場合によっては、人間から猫に寄生虫が移ってしまうということもあります。

ダニやノミに寄生された猫は、強いかゆみや皮膚トラブルに悩まされることになります。場合によってはこれらの虫刺されが皮膚トラブルのきっかけとなり、一定期間の通院が必要になってしまうケースもあります。たかが虫刺され、と甘く見るのはオススメできません。

また、ノミやダニは人間にもついてしまうことがありますから、対処は慎重に。動物病院で相談したうえで、適切な処置が必要になるケースもあります。

春は猫の発情期にも重なりますから、外に出たがる子は多いです。しかし、こういった寄生虫の影響も考えられるシーズンですので、外に出す判断は慎重に行うべきです。
どうしても猫を外に連れ出す必要があるのであれば、虫よけの対策はある程度考えておく必要があるように思います。

DOG's TALK

暖かくなってくると、外で子猫が生まれる時期でもありますので、連れて帰る方もいますよね。
助けたい気持ちは分かりますが、先住猫がいる場合は動物病院で健康状態やノミ・ダニがついていないかを確認してもらってから、慎重に判断するようにしたいですね。

おわりに


今回は、春に気を付けたいポイントについてご紹介いたしました。SNSなどでは、「春ストレス」というキャッチーな言葉が使われていますが、気を付けたいのはストレスに限ったことではありません。
とくに春先、猫の恋のシーズンは脱走やスプレー、猫同士の喧嘩などのトラブルが多くなる傾向にあります。いつも以上に戸締りや猫のストレスサインに気を付けて過ごすようにしたいですね。