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2020.07.16

みんなスーパーアスリート!猫の筋肉ってスゴいんです《cat academy》

みんなスーパーアスリート!猫の筋肉ってスゴいんです《cat academy》

私たちと一緒に暮らす猫。毎日見ていても飽きないくらい、全身の至るところが可愛らしく、魅力的ですよね。まるで私たちを魅了するために生まれてきたような生き物、猫。ですが、そんな猫の体のパーツひとつひとつを見てみると「あれ?」と気になることはありませんか?
「なんでこんな形なんだろう?」「これはなんのためについてるの?」など、猫の身体にまつわるちょっとした謎(にゃぞ)について調査してみました。

今回取り上げる謎(にゃぞ)は「猫の筋肉・運動能力」についてです。

第1の謎(にゃぞ)猫の筋肉のスゴいところって?

普段はまったり、のんびりしていて抱き上げると柔らかく感じる猫ですが、実は全身が筋肉といってもいいほどマッチョな生き物だったりします。
その中でも特に発達しているとされる筋肉をいくつかご紹介します。
 

 
・大臀筋(だいでんきん)

大臀筋とは、人間でいうとお尻から太ももにかけて存在しているとても大きな筋肉です。人間の場合、二足歩行を安定して行うために特に発達しているといわれていますが、猫も負けてはいません。
猫の大臀筋は、まさにスプリンターのそれ。短い距離で一気に加速したり、素晴らしい大ジャンプをする時に本領を発揮。この一瞬に賭ける、まさに猫の爆発力の源です。


・胸筋、僧帽筋、上腕三頭筋

胸筋は胸の筋肉、僧帽筋は肩から首にかけての筋肉、上腕三頭筋は人間でいうと腕の上部の力こぶを作る筋肉になります。四足歩行の動物ではこれらの筋肉がとても発達しているといわれています。
でも、猫はそれだけではありません。猫の素晴らしいこれらの筋肉は、木登りなどの時に大活躍。力強く爪を立ててバリバリと木を、上っていくことが出来るのはこれらの筋肉のおかげだったりします。それから、まるで弾丸のような鋭い猫パンチを繰り出す際にも活躍しています。

・腹筋

筋トレで鍛える人も多い腹筋ですが、猫にもちゃんと力強い腹筋が備わっています。ぽよぽよ柔らかいお腹のイメージがある猫ですが、猫たちが全力で駆け抜けたり、ジャンプをする際には体全体をばねのように収縮させます。この時に体をぐーっと縮めているのが、猫の腹筋。それから、猫が高いところから落ちてしまった時、空中での体勢を戻すために腹筋を使ってぐるんと一回転しています。
柔らかく感じてしまいますが、実はとっても素晴らしい力を持っている猫の腹筋は、まさに剛と柔を兼ねた理想的な腹筋なのかもしれません。


このほかにも、猫たちのひげや耳を器用に動かす筋肉や、爪を出したり引っ込めたりする筋肉、舌の細やかな動きを制御する筋肉など、小さいけれど非常に細やかな動きが出来る筋肉も猫は発達しているといわれています。

第2の謎(にゃぞ)猫のアレコレ、実は素晴らしい筋肉のせいかも。

猫たちは全身に素晴らしい筋肉を持った、アスリートのような生き物です。全身の筋肉の中でも、特に瞬発力に優れた筋肉が多いといわれていて、全身の筋肉の中でも瞬発力に関係する筋肉の比率は約6割。一方で、長時間走り続けたり、一定の動きを繰り返す時に使われる筋肉は約2割しかありません。
ですから、猫は長時間ずっと同じ遊びを続けるというよりも、短い時間に集中してエネルギーを爆発させるのが得意と言えます。そのため短時間で満足したり疲れてしまうというわけです。猫の性格が飽きっぽいから、ではなく「猫はそういう生き物」だからなんですね。
猫と遊ぶときには、「一瞬の動き」を重視して行うと、より猫の素晴らしい能力を引き出せそうな気がします。

また、猫の平均的な体脂肪率は15~20%といわれています。一方で犬は20~29%前後といわれています。どちらも平均値であって、健康状態や年齢、性別などによって多少の誤差はありますが、やはり猫は犬と比べて体脂肪率が低く、筋肉質な傾向があります。
筋肉と脂肪では筋肉の方が密度が高く、ぎゅっと組織が密集しているといわれています。そのため、筋肉の比率が高いと水に浮きにくく、泳ぐのが苦手になる傾向もあるのだとか。猫が犬と比べると、水が苦手といわれる理由は、野生の猫が砂漠で暮らしていたことのほかにも、体脂肪率が低く、水に浮きにくいから…という理由もあるのかもしれません。

第3の謎(にゃぞ)猫に向いてるスポーツ選手権

試合ですのでルールは守って行われるものとします。

試合ですのでルールは守って行われるものとします。

猫の素晴らしい筋肉ですが、人間で行う競技で言うとどんな競技であれば能力を発揮できそうなのでしょうか?ちょっと妄想してみました。


・陸上競技(短距離走、高跳び)
猫は一瞬の素晴らしい瞬発力を持っていますから、その能力を活かすならやはり陸上競技でしょうか。特に高跳びは空中での美しい姿勢を維持する能力もあることから、素晴らしい成績をおさめてくれるかもしれませんね。


・武道、格闘技
鋭い猫パンチと猫キックは迫力満点。高い柔軟性も持っていて、身軽な猫は武道や格闘技でも大活躍してくれそうですね。可愛らしい姿ながら観客を「あっ」と驚かせるようなトリッキーなプレーも飛び出す大人気の選手になりそうな気がします。


・スノーボード
冬の競技として大人気のスノーボードは、空中での姿勢がとても重要です。猫のばねのような筋肉と、空中での姿勢の維持能力は間違いなく世界トップクラス。寒さの問題さえ解決されれば、きっと猫が世界の空を舞っていることでしょう。


・新体操、体操競技
高い柔軟性と総合的な運動能力、そして身軽さが要求される体操競技は猫にぴったり。特に競技ではダイナミックなアクロバットがさく裂するはずです。軽々と高難易度の技を繰り出す猫たち、「猫スペシャル」のようなオリジナルの技も多数生まれそうですね。

おわりに

猫たちの素晴らしい身体能力と筋肉についてご紹介しました。猫は筋肉質な生き物ですから、体を維持するためにはしっかりとタンパク質を摂取することがとても大切です。もちろん、タンパク質だけをとることができればいい、ということではなく、健康のために必要なさまざまな栄養をバランスよく取り入れていく必要があります。

猫の食事について考えた時、アスリートの食事メニューと比べてみると、似ているところが多いことに気が付きます。高タンパク、低脂肪が好まれるところなどが分かりやすいですね。猫の食事を選ぶときは「猫ってアスリートなんだよね」と考えてみると猫にとって必要な食事がイメージしやすいかも。

のんびり、まったりゴロゴロしている猫であっても、その秘めたるポテンシャルはかなりのもの。小さな肉食獣もとい、小さなアスリートでもある猫。その動きやファンタジスタのようなアクションからもますます目が離せませんね。