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2019.07.25

猫のストルバイト結晶予防・対策に。オススメフード特集

猫のストルバイト結晶予防・対策に。オススメフード特集

tamaのコンサルティングサービスにたびたび寄せられるご相談のひとつに「ストルバイト結晶」があります。猫たちに多い疾患のひとつとして知られているストルバイト結晶(結石)ですが、この病気は食事や生活習慣の見直しによって改善できることが多い病気の一つでもあります。
そこで、本日は猫たちの健康管理に役立てて欲しい「ストルバイト結晶予防&対策」に注目してみたいと思います。

基本編ストルバイト結晶はなぜできるの?

食事を通して摂取する栄養成分の中には、マグネシウムやカルシウムといったミネラル類が含まれています。これらの栄養素は基本的に猫たちの健康維持には必要不可欠な栄養成分です。体内で使用されたこれらのミネラル類は、老廃物として排出されます。
健康的な猫であれば、結晶になってしまう前に他の老廃物と一緒にオシッコとして排出されるのですが、膀胱炎になっている時や飲水量が少ない時など、オシッコの回数が減ってしまうと膀胱の中でオシッコの濃度が高くなり、尿のpH値が7以上=アルカリ性尿の状態が長時間続くことになってしまいます。
この尿pH7以上の状態が長時間続くと、もともとオシッコに含まれている老廃物、リン酸とアンモニウムとマグネシウムが結合し、"リン酸アンモニウムマグネシウム"という物質が結晶・結石になることがあります。この症状を"ストルバイト結晶"と呼びます。

特に以下の状況ではストルバイト結晶ができやすいといわれています。

■ 《ストルバイト結晶ができやすい状況》

・運動量が減っている:
一般的に、猫たちは食事をしてすぐは尿pHはアルカリ性になっています。その後運動をしたり、睡眠をとったりすることで緩やかに尿pH値は酸性に傾き、尿の中にできた結晶などを溶かします。運動や睡眠が十分でない場合は尿pHが酸性にならず、アルカリ性の時間が長くなり、ストルバイト結晶ができやすくなります。

・トイレを快適に使用できない:
猫たちにとってトイレが清潔ではなかったり、落ち着いてオシッコをできない環境の場合、猫たちがトイレに行きたがらないことがあります。多頭飼いの場合は他の猫の排泄物があったりして、我慢してしまう場合もあるので注意してください。

・膀胱炎:
オシッコの回数が減り、尿の中に雑菌が繁殖します。アルカリ性で繁殖しやすい雑菌が、尿を長時間アルカリ性にしてしまいストルバイト結晶ができやすい環境を作ってしまうことも。

予防編 ストルバイト結晶を防ぐ食事。

ストルバイト結晶になる原因の成分、リン酸アンモニウムマグネシウムは、もともと全ての猫たちの尿に含まれている物質です。
ストルバイト結晶を防ぐ方向性としては、簡単なものでは「膀胱内で大きな結晶になる前にオシッコを排出させる」「食事と生活習慣を見直し、尿pHがアルカリ性になる時間を短くする」といったものがあります。
また、オシッコを排出しにくくなる膀胱炎などの病気からオシッコの回数が減り、ストルバイト結晶を何度も繰り返してしまう体質の猫の場合は、膀胱炎の対策を合わせて行うことも大切です。

ポイントウェットフードを活用してオシッコを排出させる。

飲水量を増やすことでオシッコの回数を増やせば、ストルバイト結晶が大きくなる前にリン酸アンモニウムマグネシウムを排出し、結晶化を防ぐことができます。
とはいっても、砂漠で暮らしてきた猫たちはなかなか水を飲んでくれないもの。そこでオススメなのがウェットフードを活用すること。
水分が多いウェットフードは、猫たちが野生でも食べてきた生肉のように自然な形で水分を補給することができる特徴があります。

ウェットフードはドライフードに比べ、肉や魚の配合比率が高いものも多く、尿pHの酸性化にもつながります。

オヤツやトッピングとして活用でき、嗜好性も高い栄養補完食のほか、ドライフードのように一食をそのまま置き換えることができる総合栄養食タイプのウェットフードもございます。

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治療編ストルバイト結晶用療法食とは?

ストルバイト結晶用の療法食には、膀胱内にできている結晶(結石)を尿pH値をアルカリ性から酸性にすることで、結晶を溶かすことを目的にしているレシピや、猫たちの飲水量を増やすことでオシッコの回数を増やすことを目的にしているレシピなどがあります。
前提として療法食とは特定の病気がある猫たちのために、その症状を改善したりする目的で獣医師の指導によって処方される食事のことを指します。

そして、ストルバイト結晶のフードに限らず、療法食は獣医師が指定したものを基本的には使用することが前提になっています。これは、獣医師たちが正確に猫たちの食事内容を把握し、体調を管理するためです。ですから、やむをえない事情で(全く食べない、アレルギーがある項目が含まれているなど)フードを変更したり、オヤツを与えたい場合には獣医師と相談の上決断するようにしてください。

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おわりに

ストルバイト結晶は、猫たちの食事の内容や生活習慣の見直しによって良くなる可能性が高い病気です。私の家の猫もストルバイト結晶を経験していますが、現在は定期的に獣医師にチェックをしてもらうことを条件に、一般食を与えても良いという許可をもらっています。

猫たちの健康は基本的に私たちの判断によって作っていくことができるものでもあります。担当の獣医師と相談しながら、それぞれ異なる猫たちの個性にあわせた方法で対策をしてみてください。