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2019.01.25
新奇タンパク源を使用した、未来のオヤツがやってきた。
本日ご紹介するのは、これまでにない原材料を使ったオヤツ。
このオヤツをtamaで販売するに当たって、スタッフ内でも、さまざまな意見が飛び交いました。
「とてもいいアイテムだと思うけど、もしかしたら、受け入れてもらえないのではないか。」「でも、きっとこれから、将来的にこういった動きがキャットフードでも起きてくるはずだ。」などなど。
商品としては、元々は犬用として、アメリカなどのペット先進国で販売されているオヤツですが、猫たちにも食べさせても問題はなく、むしろおすすめです。
スタッフ間での議論が過熱していく中、tamaにとあるお客様からお問い合わせが届きます。
(お客様)「tamaさんでは、あの商品はお取り扱いされないんですか?」
(tamaスタッフ全員)「!!!」
このことが、私たちの背中を押し、今回ご紹介することに決まりました。
やがてやって来る、少し未来のお話も出てきますが、猫たちと暮らす私たちだからこそ一足早く知っておきたい、そんなメッセージも込めて、こちらのアイテムをご紹介します。
(虫の話が出てきます。虫の写真は出てきません。)
これまでにない原材料とは…「コオロギ」のこと。
「ええー!?コオロギ!?」と拒否反応が出てしまう方も多いかと思いますが、オヤツの外見にコオロギ感はありません(ご安心ください)。そして実は虫は栄養源としてとっても優れた力を持っていることが分かっています。
ここでは、次なるタンパク源として期待がかかっている「コオロギ」に注目して、ビーフ・チキンと比較を行ってみたいと思います。
クリケット(コオロギ)/100g
タンパク質 31.0g
オメガ3 1.8g
鉄分 9.5mg
繊維質 7.2g
ビーフ/100g
タンパク質 22.4g
オメガ3 0.04g
鉄分 3.5mg
繊維質 0g
チキン/100g
タンパク質 18.7g
オメガ3 0.02g
鉄分 0.9mg
繊維質 0g
栄養価だけを見ても、非常に優秀なタンパク源ということが分かりますね。タンパク質量が豊富なだけではなく、猫たちにとっても嬉しい不飽和脂肪酸・オメガ-3が豊富に含まれています。また、他の食肉と比較しても繊維質が多く含まれているのはコオロギならではの特徴です。
ビーフやチキンと比較するまでもなく、コオロギは飼育に必要な面積やコストは低く抑えることが可能であり、短期間に成長することも大きな魅力として捉えられています。
また、猫たちと暮らしている皆さんなら一度はみたことがあるかと思いますが、猫たちって室内に迷い込んできた虫を見ると
「カカカカカッ…プスプスプス…」
と、なんとも不思議な声を出して興奮して捕まえようと頑張りますよね。猫たちの中に眠っている本能では、虫はおそらく「人と暮らし始める前の食料の記憶」に刻み込まれているものの一つなのでしょう。
誰に教えられたわけでもないのに、高タンパクで地球の環境にも優しい食材(?)を知っていたなんて、やはり猫って侮れません。私たち人間は、まだまだ猫たちから学ぶべきことが多いようです。
このフードが開発された背景にある、問題。
もちろん、何の脈絡もなく「コオロギでフードを作ってみよう!」なんて突拍子もない試みがスタートしたわけではありません。その背景には、私たちの暮らしや、猫たちの食事とも浅からぬ関係のある、とある問題がありました。
皆さんもご存知の通り、現代に生きる私たちは、さまざまな形で文明の利器とも呼べるエネルギーや技術に依存する形で暮らしています。電気を生み出すために使用される石油や車を動かすために使われるガソリンなど、自然資源を使うことで初めて現在の生活が成り立っていると言っても過言ではありません。
そんな自然資源は使えば使っただけ、温室効果ガスを排出し、地球全体の気温を高い状態で維持してしまうなどの影響を及ぼしてしまいます。
現在も、温暖化によって南極や北極圏にある氷が溶け、海面の水位があがるほか、海の温度が上がってしまい海流なども大きな影響を受けています。広大な海ですが、その中で暮らしている生き物たちは、海洋汚染や海流の変化などの影響も受けながら数を減らしたり、弱ってしまったり…。
また、大雨や日照りの地域が世界規模で増えていくことで、家畜たちを育てるのに適した牧草地や適度な気温の場所が減っていき、今までと同じようなペースで食肉などの生産ができなくなってしまう……という研究もされているようです。
さまざまな形で表面化することが増えてきた環境問題や資源の問題。さらには、旱魃(かんばつ)や温暖化、石油資源の枯渇などの問題は私たち人間だけではなく、猫たちのフードにも影響が出ることが心配されています。
「自然の恵み」とか「持続可能な」といった猫たちのフードを語る上でもキーワードとなっていることが、これから、より身近な問題となっていきそうです。
そこで、一部のペットフードメーカーが新しい取り組みに挑戦するようになっています。
「食事の栄養バランスを崩すことなく、健康的な食事を維持し、なおかつ妥当な価格にするにはどうしたら良いのだろうか」
……なんとも途方もない挑戦にも思える問いかけですが、私たち同様に猫や犬を愛するフードメーカーの開発者たちは、この問題に真剣に向き合っています。
原材料は、食用に作られた「コオロギ」です
……そうはいっても、なかなかコオロギが原材料のフードには抵抗感が強い、と言う方がほとんどだと思います。
しかしながら、現在、秘湯用の食材として研究が進められているコオロギは、養殖コオロギ。道端や野原で偶然出会って「ギャッ」となる、あのコオロギたちとは一線を画す、コオロギたちであるということは、お伝えしておかなくてはなりません。
まず、衛生・安全の面で設けられた厳しい基準をクリアした工場で、コオロギたちは養殖されています。また、実際にフードやオヤツに使用されているコオロギは、既に粉末状になっている「コオロギパウダー」の状態でレシピに加えられています。そのため、商品としてユーザーの手元に届けられる時点では、それがコオロギが使用されているものだとは決して見分けることができません。
実際、商品の写真を見ていただければ分かるかと思いますが、市販されている猫用のオヤツと見た目は全く変わりません。
また、アメリカでは人用食品としてもどんどん開発がすすんでいるのです。
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