• コラム
  • 猫研究所

2018.06.06

猫が下痢になる原因は食事?下痢対策のフードを選ぶ時のポイント

猫が下痢になる原因は食事?下痢対策のフードを選ぶ時のポイント

前日まで問題なかったのに、猫が突然下痢をしてしまうことってありますよね。
下痢になってしまうのはさまざまな原因が考えられますが、もしかすると猫が今食べている食事が関わっているかもしれません。
そこで今回は、猫が下痢をする原因と食事との関係、また下痢対策のフード選びについてご紹介します。

猫が下痢をする原因として考えられることはいくつかあり、猫がどういう理由で下痢をしているのかを知ることは、対処法を考えるうえでとても大切です。
ここでは、猫の下痢の原因となる代表的なものをご紹介します。

その1食事

猫は、新しいフードに切り替えたり、普段与えていなかったおやつなどを食べたりした後に、うまく消化できず下痢をしてしまうことがあります。
その他、食べ過ぎや、食物アレルギーになっている可能性も考えられます。

その2内臓疾患

一過性の下痢の場合は消化不良が原因であることが多いのですが、下痢が数日間続くようであれば、胃腸炎などの内臓疾患にかかっている可能性があります。

その3寄生虫や感染症

長く下痢が続く時は、腸の中に寄生虫がいる可能性があります。また、発熱を伴う場合は、細菌やウイルスなどに感染していることも考えられます。

その4ストレス


猫も人間と同じように、過度なストレスを感じると便がゆるくなることがあります。
猫は、引っ越しや近隣の騒音をはじめ、来客が増えたり、新たな猫やその他の生き物が増えたりした場合など、環境の変化によってストレスがかかることが多いようです。

その5異物の誤飲

ビニールやひも、ボタンなどの異物を飲み込んでしまった場合も、下痢を引き起こすといわれています。
また、特に注意が必要なのが、殺虫剤や洗剤、床用ワックスなどを口にしてしまうことです。これらは中毒性が高く、激しい下痢に加え嘔吐や発熱なども伴うことがあります。

DOG's TALK

ランラン先生

ランラン先生

水下痢が続いている、出血を伴っている、嘔吐がある、食欲がない、などの症状が続いた場合は、病院に連れて行ってあげてくださいね。

ゴロー

ゴロー

くぅ~、ボクちんは病院が大嫌いでありますが、その際は致し方ないでありますね・・・。

猫が下痢をする原因にはさまざまなことが考えられますが、もし発熱や嘔吐など他の症状がなく、下痢をしても比較的元気な場合は、与えているフードに問題があるかもしれません。
原材料や含まれている成分によっては、猫の体質に合わず、アレルギーになってしまったり、合わないものを食べさせ続けると、大きな病気につながってしまったりすることもあります。

食事は猫の健康を維持するうえでとても重要な役割を持っています。
そのため、一緒に暮らしている猫の好みや特徴、体質をしっかりと把握し、その子に合ったフードを選ぶことが大切です。

フード選びで大切なポイントとは?

そこで、猫に与えるフードを見直す際、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか?
猫の下痢対策としてのフードを選ぶ時に抑えておきたいポイントは以下となります。

ポイント1原材料・添加物を確認しよう


猫は雑食性の犬とは異なり、本来完全肉食性の動物のため、体質的にデンプンや糖などを分解する機能が低くく、それらを摂り過ぎると消化不良を起こす場合も。

胃腸が弱く下痢をしがちな猫におすすめなのが、グルテンを含む麦類や穀類を一切使用していない、グレインフリーのキャットフードです。穀物を使用していないほか、炭水化物や糖質、食品添加物が少ないものが多いため、消化時の胃腸の負担を大幅に抑えることができます。

もし、グレインフリー以外のフードに変える場合は、必ず原材料を確認し、その中でもなるべく化学的な添加物が少ないものを選ぶようにしましょう。

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

お腹の強いボクちんのような猫は、グレイン(穀類)が含まれていても大丈夫でありますか?

ランラン先生

ランラン先生

猫は本来肉食なので、穀類が含まれていないフードが本来の食性に合うと言われているけれど、グレイン(穀類)が含まれているから、猫にとって悪いフード、というわけではないのよ。

ムー

ムー

穀類やデンプンは、生の状態では猫の食事に適さないけど、調理の方法によっては、猫にとっても必要な栄養素を補う食材になるのよ。

クリ

クリ

穀類には、ボクの便通にも大切な《食物繊維》も多く含まれているんだよね。

ランラン先生

ランラン先生

穀類不使用(グレンフリー)でなければならないかは、猫の好みや健康状態によって様々。猫に合ったご飯を見つけてあげてくださいね。

猫の状態に合ったものを選ぼう

猫のライフステージは幼猫期・成猫期・老猫期と大きく分けて3つあります。
いずれの時期も摂取すべき栄養素の種類は同じですが、幼猫期の猫は成長過程にあり運動量も多いため、幼猫期用のフードは栄養素が高く、高カロリーで作られているものがおすすめ。
また老猫期の猫は、運動量が少なく、消化器系をはじめとする内臓機能が低下していることが多いため、老猫期用のフードは低カロリーで消化の良い内容のものを選ぶのもひとつ。

下痢をはじめとする体調不良を予防するためには、年齢や体重、生活環境など、猫に合った食事を与えることが大切です。

おわりに

今回は猫の下痢の原因や、下痢対策のフードの選び方についてご紹介しました。
猫の下痢の原因にはさまざまなものがありますが、他の症状が出ていない場合は、食事で改善できることもあります。下痢をしても比較的元気に過ごしているようであれば、まずはフードの見直しを行ってみてくださいね。
ただし、下痢は病気の初期症状として現れることもあるため、食欲や元気がなく、数日間続くようであれば、早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。