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2018.01.12

猫に有害?キャットフードの原材料にある「ミートミール」について

猫に有害?キャットフードの原材料にある「ミートミール」について

キャットフードは価格の安いものから高いものまでさまざまです。しかし、安いキャットフードと高いキャットフードの品質は果たして同じなのでしょうか。
キャットフードに使用されることが多い「ミートミール」の安全性にはさまざまな疑問があります。そこで今回は、キャットフードの原材料にある「ミートミール」について詳しくご紹介します。

ミートミールとは?

ミートミールとは、AAFCO(ペットフードの栄養基準、ラベル表示などのガイドラインを設定している協会)にて
「ミートミール」「ミート&ボーンミール」「動物副産物ミール」に分類されます。

ミートミールは一般的に、動物の肉や組織をレンダリングしたものを乾燥し粉末状にした素材のこと。

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

「レンダリング」ってなんでありますか?

ランラン先生

ランラン先生

レンダリングとは、動物の肉や組織から脂肪分を取り除くことよ。

クリ

クリ

どうして、そんなことをするの?

ムー

ムー

人間用のラードや牛脂などに使用するため、脂肪分だけを取り除くの。その残渣となったタンパク質を乾燥させたものがミールなのよ。

ミートミールの安全性について

一部では、ミートミールに動物の血や骨やくちばしなど、人間が食べることのない部分を使用しているという情報もあります。

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

その噂、ボクちんも聞いたことあるであります!ボクちん、とっても心配であります!!

ランラン先生

ランラン先生

その情報はおそらく「ミートミール」と「動物副産物ミール」を混同しているんじゃないかな、と思うわ。

クリ

クリ

「動物副産物ミール」ってなに?

ムー

ムー

それは、次をご覧なさい。

ミートミールについて

一般的にミートミールと呼ばれるものは、AAFCOが定義した3種類に分類されます。
ここでは、ミートミールについて詳しくご説明します。

■ミートミール(肉粉)

AAFCOでいうミートミールとは、動物の血液や毛、ひづめ、角、胃などの内容物、糞などの排せつ物を取り除いた組織から脂肪分を取り除いて(レンダリング)できる原材料と定義されています。
脂肪分が取り除かれているため、高タンパクで低脂肪です。高温で処理をすることで菌やウイルスは死滅します。

【ミートミールに含まれないもの】
血液、毛、ひづめ、角、皮、糞、胃、第一胃

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

なんと!ミートミールにはくちばしやひづめは含まれないのでありますね。安心であります!

ランラン先生

ランラン先生

そうね。だけど、高温で処理するので、タンパク質の変性は気になるところね。

■ミート&ボーンミール(肉と骨粉)

このミート&ボーンミールは、肉に骨を加えてレンダリングしたもの。
一部では毛や胃、糞まで入っているという情報もありますが、AAFCOで定められている定義では含まれていないものを指します。

【ミート&ボーンミールに含まれないもの】
毛、角、ひづめ、歯、胃、糞

■ミートバイプロダクツミール(肉副産物)

ミートバイプロダクツミールは、肉以外の部分をレンダリングしたもの。

【ミートバイプロダクツミールに含まれないもの】
毛、角、歯、ひづめ、糞

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

ミートミールは全てのものが粗悪だというわけではないのでありますね!

ランラン先生

ランラン先生

そうよ。ミートミールの質はピンからキリまであるから、ミートミールだからといって粗悪と決めてはダメよ。

クリ

クリ

正しい知識を持ってキャットフードを選択することが大切なんだね!

キャットフードを選ぶ上で抑えたいポイント

それでは、具体的にどのようなキャットフードが理想的なのでしょうか。
キャットフードを選ぶ上で抑えたいポイントを3つご紹介します。

■ポイント1:原材料が明確に記載されていること

安全なキャットフードを選ぶ上で、原材料の表示は1つの判断基準です。
品質の良いキャットフードの原材料には「チキン」や「サーモン」と明確に原材料が表記されています。
また、国産が必ずしも安全とは限りません。安全なキャットフードを選ぶコツは、原材料表を必ず自分の目で見て確認することです。

■ポイント2:高品質な原材料であること

キャットフードには、粗悪な肉が使用されている場合があります。しかし、中には人間の食用と同じレベルの高品質な原材料を使用しているキャットフードも存在するのです。
そのように、高品質な原材料は良質で栄養価が高いため、猫の毛並みや体づくりにはより良いでしょう。しっかりと産地が明記された原材料を使用しているキャットフードは、安心できますよね。

■ポイント3:価格の安すぎるものを選ばない

大袋入りで価格の安いキャットフードは、使用される原材料を確認しましょう。コストダウンのために、添加物や副産物などを使用している可能性があるからです。必要以上に添加物など多く含んだフードを猫に与え続けると、食物アレルギーのような健康被害が出ても不思議ではありません。
安さには理由があるということを忘れず、含まれる表記を確認し、猫の体に必要な栄養がきちんと摂取できるキャットフードを選びましょう。

おわりに

今回は、ミートミールについてご紹介しました。 キャットフードの原材料として使われることも多いミートミールですが、その質はピンキリです。また、すべてのミートミールが猫の健康上避けるべき原材料というわけではありません。質のよいものであれば、猫の健康管理をする上で栄養が偏ることなく、きちんとバランスが整った食事を与えることができます。
一部の情報に惑わされず、正しい知識を知ることが愛猫の健康を守ることにつながります。キャットフード選びに迷ったときは、できるだけ原材料表記を見て、「チキン」や「サーモン」と明確に原材料や産地が表記されているものを選びましょう。